ナイキのデザイナーから聞いたタイガーウッズの話

タイガーウッズ、マスターズで復活優勝!

 

タイガーウッズがゴルフのマスターズ・トーナメントで優勝した。


スキャンダル騒動や膝や腰の故障などによる低迷期が続いてからの復活に多くの人が歓喜し、優勝直後に家族と抱き合う姿には、彼の様々な思いが想像された。

 

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タイガーウッズとナイキ

 

タイガーウッズと言えばナイキとスポンサー契約をしていることは有名で、今でも彼の活躍がテレビで放映される度にナイキのロゴが目に入ってくる。


1997年頃、仕事でナイキのデザイナーに「エアマックス」について話しを聞きに行ったことがある。
当時はエアマックスシリーズのスニーカーが人気で、それを履いて歩けば強奪されてしまう、いわゆる「エアマックス狩り」が社会問題となるほどの大ヒット商品だった。

ちょうどその頃、タイガーウッズがマスターズで優勝し注目の選手となっていた。
私はスーパーアスリートと契約できるのは、ナイキブランドの凄さだと思っていたので
雑談の中で「タイガーウッズの活躍は素晴らしいですね。ナイキさんは流石ですね。」と話した。
すると、ナイキのデザイナーは意外にも「契約はそう簡単では無かったのですよ。」と、ナイキとタイガーウッズの出会いは、プロになる前だった事を教えてくれた。

 

 

 

ナイキがタイガーウッズと出会うまで

 

当時、スニーカーで大変なヒット商品を生み出していたナイキだが、シェアは若い層に偏っており、今後の展開においてターゲット層を広げたいと考えていたそうだ。

 

そこで獲得できていないシニア層に注目し、シニア層を取り込むには何が良いかと考えた際にシニアに人気のあるゴルフに参入することにしたのだ。

 

そして、ゴルフ選手とスポンサー契約を結ぼうという流れになるのだが、有名選手はすでに契約が結ばれているため、プロデビューする前のジュニア選手から探し出さなくてはならなかった。


まだプロにもなっていない、活躍するかも分からない世界中の多くのジュニア選手の中から一人の選手を探し出すことは相当な苦労とリスクがある。
その中から見つけ出したのが、まだどことも契約していないプロになる前のタイガーウッズだった。
ナイキはジュニア時代から交渉を続け、1996年にプロとなったタイガーウッズと契約をした。

契約したものの、どんなにジュニア時代に活躍していても、プロで活躍するとは限らないし怪我や故障で離脱する場合もあるため、契約後の活躍は賭けでもあった。

 

 

 

タイガーウッズはダイヤの原石だった

 

その後、タイガーウッズは見事に大活躍をし注目のゴルフ選手となったのだ。
彼が被るキャップやポロシャツのナイキのロゴはトレードマークとなり、多くのシニア層はこぞってナイキのキャップを被った。
若者のブランドイメージが強かったナイキはタイガーウッズにより期待以上のシニア層を獲得できたという。


まさにナイキはダイヤモンドの原石を見つけ、それは素晴らしく輝くダイヤモンドになったということだろう。とても印象的な話だった。

 

 

 

ナイキがタイガーウッズと契約し続けた理由

 

その後も素晴らしい成績と人柄でスーパースターであり続けたタイガーウッズだったが、2009年スキャンダルが報道されてからは、膝や腰の故障などで成績も落ち、タイガーウッズの時代は過ぎ去ってしまったように思えていた。

今回のマスターズ・トーナメントの優勝が書かれた記事の中で、タイガーウッズの成績が落ちた際に多くのスポンサーが離れていったにも関わらずナイキは契約を続けていたことを知った。

なぜ、ナイキがタイガーウッズと契約を続けていたのか、本当の理由はわからない。
しかし、ナイキにとってタイガーウッズは原石から見つけたダイヤモンドであったことは違いなく、もしかしたら、この復活を信じていたのかもしれない。
低迷した選手と契約を打ち切るのはビジネスにおいて仕方がないことかもしれないが、
そうはせずに、応援し続けたナイキにタイガーウッズへの特別な思いを感じた。

 

あの日、タイガーウッズについて話してくれた時の、ナイキのデザイナーの少年のような笑顔を何年かぶりに思い出した。
きっと彼も何処かで今回の復活優勝を喜んでいるに違いない。


※内容は個人的見解によるものです
※敬称略にて失礼します

 

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